太陽光発電は点検が必要

太陽光発電点検

は10年が目安

太陽光発電の点検は8年目が理想ですが、永く使うために少なくとも10年目で1度パネルの点検を実施をお勧めします。

太陽光発電設備 ご自身のお宅は問題ありませんか?

太陽光発電はメンテナンスフリーではありません

50kW以上の太陽光発電設備は定期点検が義務 ー電気事業法施行規則ー

  • 第48項第4条 (50kw未満を小出力発電設備に分類し、点検規制から除外)
  • 平成15年経済産業省告示第249号(電気事業法施行規則第52条の2第一号ロの要件等に関する告示)にて50kW以上の発電設備の点検を6ヶ月に1回に制定
  • 設備の種類によっては2ヶ月に1回の点検を要する

経済産業省は10kW以上50kW未満の保安強化の方針

2021年経産省 第25回 産業基本制度小委員会で報告され10kW以上50kW未満の太陽光発電を新たに小規模事業用電気工作物として区分けし、50kW以上に準じた保安体制を構築する方針を打ち出しています。

経済産業省 第21回 電力安全小委員会 産業保安グループ

経産省 第25回 産業制度省委員会報告資料 太陽光発電の保全規制
  • 小規模事業用電気工作物を新設(10kW以上50kW未満の太陽光発電設備)
  • 使用前事故確認制度を適用(50kW以上と同等)
  • 設備構造的リスクの事前確認義務を追加
  • 保安責任は設置者責任が原則
  • 設置時の技術基準の維持義務を追加(保守点検を義務付け)
  • 基礎情報の届出(所有者/設備/保安管理の情報)
  • 所有者変更時も基礎情報の届出
  • 設置時基準の維持を義務化

2023年を目処に法令制定の準備が進んでおり、事業者向け設備に関しては定期的な点検が義務付けられます。

保安強化方針の背景

経産省 産業保安基本制度小委員会 2021年12月1日 報告書より

50kW以上の太陽光発電設備の事故報告が2017年度を境に急激に増加し始め、2019年度には135件まで増加。(100万kWあたり8.2件)このまま放置することは、更なる増加を招くことが明白であり、2050年温室効果ガス ゼロ を目標に掲げる政府の方針達成には対応が急務となっていた。

それまで自主管理のため、報告義務もなかった10kW以上50kW未満の太陽光発電設備(小規模事業用電気工作物対象)の事故報告義務を2021年4月度より開始。開始後半年間の集計結果から58件の事故が報告されていた。

経産省 2021年第7回電力安全小委員会 電気保安制度ワーキンググループ報告

さらに、小出力発電設備(50kW未満)の設置者3891件へのアンケートを実施したところ、4割以上の設置者が保守点検計画がない、もしくは存在が不明と回答しており、それに伴い実施体制もほぼ同じ回答結果出会ったことから、法整備に基づく維持管理を確立する必要性が高いと判断されています。

経産省 産業保安基本制度小委員会 2021年12月1日 報告書より

事故の危険性が上がっているので法整備が進められています

太陽光発電設備イメージ

大規模太陽光発電設備、通称メガソーラーは設置当初から年間での定期的な点検が義務付けられており、安全と思われた小規模発電設備にも事業用に設置されている設備は拡大して適用が開始されようとしています。

この事からも太陽光発電設備は

メンテナンスフリーではない

ということがわかります。

一定の確率で事故が発生する可能性を含んでおり、定期的な保守点検活動を行わないと長期間の発電はできないどころか、最悪の場合は火災などの大事故をひこ起こしてしまいます。

太陽光発電設備は発火の可能性があります

太陽光パネルは一定の条件が揃うと発火します

太陽光パネルは発電設備です。光が当たり続ける限り発電します。

しかし何らかの原因で、損傷を起こした場合には発火に至るプロセスが存在します。

住宅屋根からの発火事例

平成31年消費者庁 消費者安全調査委員会報告書より抜粋

消費者庁 消費者安全調査委員会 消費者安全法第23条第1項の規定に基づく事故等原因調査報告書 2019年1月28日 太陽光発電焼損

平成31年(2019年)1月28日 第78回消費者庁消費者安全調査委員会報告書に記載の発火事象

  • 平成23年(2011)9月 :居住者が煙を発見し通報、消防機関が消火、屋根及び屋根のモジュール焼損 (写真1)
  • 平成24年(2012)8月 :ブレーカー上がりで点検実施、屋根の配線部分パワーコンディショナまでのケーブル6本とアース線焼損発見
  • 平成25年(2013)3月 :モジュール(パネル)1枚焼損、出力低下の原因調査時に点検業者が発見
  • 平成25年(2013)8月 :モジュール(パネル)及びその周辺が焼損、居住者が水道ホースで消火活動し鎮火
  • 平成25年(2013)8月 :居住者が住宅内確認で屋根裏収納庫のアレイケーブル、および屋根裏 2㎡が焼損を発見
  • 平成26年(2014)8月 :モジュール、野地板(屋根瓦の下地)及び屋根裏が焼失、通行人が発見して通報し鎮火
  • 平成26年(2014)8月 :屋根裏10㎡が焼損、通行人が連絡し通報、消防機関が消火し鎮火
  • 平成27年(2015)2月 :アレイケーブル、モジュール(パネル)1枚焼損、近所の子供が発見、消防機関が消火
  • 平成27年(2015)12月:パワーコンディショナの発火を近隣住民が発見、アレイケーブルと電線保護菅が焼損、居住者が消火活動し鎮火
  • 平成28年(2016)3月 :屋根の煙を居住者が発見し通報し消防機関が消火、モジュール及び屋根の一部焼損し、野地板が落下
  • 平成28年(2016)4月 :近隣住民が煙を発見し通報、モジュールと屋根裏一部焼損、野地板も穴があいた、消防機関が消火
  • 平成28年(2016)8月 :近隣住民が煙を発見し通報、数枚のモジュールと野地板焼損し、穴が空いた、消防機関が消火
  • 平成29年(2017)10月:通行人が煙を発見し通報、屋根及びモジュール一部が焼損、消防機関が消火、居住者は不在(写真2)

消費者庁の報告書に記載の事例です。ほとんどが消防機関が出動して鎮火しており、焼損状態も屋根の野地板(瓦の下地板)まで及無事例が連続して報告されていますが、もし発見がが遅れれば大きな火災になっていたと考えられます。

平成31年消費者安全委員会報告書 太陽光発電発火プロセス

太陽光モジュール(パネル)発火プロセス

  • 劣化した配線接続部分の電気抵抗が上がる
  • バイパス回路(異常抵抗値を検知してジャンプさせる装置)に常時通電する状態が継続する
  • バイパス回路の耐久限界を超えてしまい断線する
  • 異常配線接続部分に電気が流れ、電気抵抗が高いために温度が上昇する
  • 配線皮膜が溶け出し、電線が接触しアーク放電が発生
  • 異常発熱での火災、もしくはアーク放電による火災が発生

全てが上記①〜⑥のプロセスではありませんが、パネルからの発火のほとんどが上記プロセスにより発火します。

消費者庁の調査では、モジュール火災事例のほとんどが、設置から7年以上経過した設備であったと報告書に記載されています。

瓦形状太陽光発電パネル焼損 川崎市消防署

発火から火災にいたる主な要因

平成31年の消費者安全委員会では屋根の損傷の要因も言及しています。

平成31年消費者安全委員会報告書

太陽光モジュール、ケーブル、架台、ルーフィング、野地板の位置関係で4つの設置型に分類し、発火事例13件を調査しました。

  • 屋根置き型 5件 設置後 最短0.5年 最長10年 平均 5.5年
  • 鋼板等敷説型 0件
  • 鋼板等付帯型 1件 設置後 2年
  • 鋼板等なし型 7件 設置後 最短1年 最長14年 平均 8.3年

圧倒的に鋼板等を有する設置に事故が少ない事が判明しましたが、鋼板付帯の場合でも1件の事例が報告されています。

屋根の野地板までの延焼があったのは全て鋼板等なし型の7件に集中しており、鋼板なしで野地板に設置する方法は発火の危険性が高いと報告内容から読み取れます。

太陽光モジュール以外の発火要因

配線ケーブル

  • ケーブルの緩み(施工不良)
  • 不適切な中間接続(電技基準違反)
  • コネクターの緩み
  • 小動物によるかじり

パワーコンディショナ

  • 機器仕様に適さない位置への設置(水分の侵入)
  • 入力端子の接触不良
  • コンデンサの絶縁破壊

パワーコンディショナの設置は浴室付近の設置を取扱説明書では禁じているにもかかわらず、実際には守られていないケースが多く存在していた。

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経済産業省から消費者庁への対策回答

消費者庁の報告を受け、災害防止に関する対策を経済産業省が報告しています。

設置方法への対策

  • 設置形態変更を所有者に促す:メーカー、設置団体から所有者にDMやWebで連絡し設置方法の変更を促す
  • 応急点検を実施 :形態変更できない、しない場合は業界団体からの応急点検を実施
  • 新規設置への設置形態適用 :個々のパネルメーカー、設置メーカーで設置形態を変更し適用(法制化せず)
第90回 消費者安全調査委員会 経済産業省報告資料

設置方法に大きな問題を抱えていましたが、業界団体の協力により応急点検を実施、自主点検・自主交換対象製品(上記❷)でおよそ10%の設置に不具合が発見されたと報告されていますが、それ以外では不具合が発見されていない結果になっています。

2019年以降、国内製品は鋼板なし型は製造、設置していませんが海外製のパネルなどは把握できていないケースも存在します。

もしご自身の設備に疑問があるのであれば、お早めに点検の実施をお勧めいたします。

その他の対応

  • 太陽光発電システム保守点検ガイドラインの改定:2019年12月27日
  • バイパス回路の耐久性向上:発熱の少ないダイオード採用、故障の起こりにくい構造を採用
  • 地絡検知機能を販売する全設備に対応
  • ロック付きのコネクターを配線に採用(販売メーカー対応)

設置方法鋼板なし型への対応は報告されましたが、残念ながら13件中5件の報告のあった屋根置き型への対応は配線とコネクターの対応のみであり応急点検は実施されていません

モジュールとパネルの間に瓦などが介在するので、発火してもパネルのみで収まっているケースが多く、屋根の延焼までには至らなかったのが対応の根拠ではありますが、実際にパネルが燃えており、発見が遅い場合はどうなったのわからない危険な状態です。

太陽光発電システム保守点検ガイドラインでの点検頻度設定

太陽光発電システム保守点検ガイドラインとは

  • 日本電気工業会と太陽光発電協会が共同で作成
  • 2016年に初版が発行
  • 2019年に消費者庁の事故報告対応として改定版が発行
  • 資源エネルギー庁の「固定価格買取制度』(FIT法)の事業計画策定義務の中のメンテナンス遵守義務としてガイドラインを指定
  • 太陽光発電の設置方法、施工遵守項目、点検項目を設定
  • 点検頻度は具体的には指示していないが、推奨頻度を事例を踏まえて表記

法令ではありませんが、FIT法を推進する上で遵守すべき維持管理に関しては、PV保守点検ガイドラインをしていしており、法令に準ずる技術基準として扱われております。

経済産業省の指示で、消費者庁の事故報告の対策として技術基準の不測部分を追加し、改定第2版を出版しており特に火災防止の技術基準と点検方法を改定しています。

点検の頻度

PV保守点検ガイドライン付属書Bより

適用:50kW未満の太陽光発電設備全般

設置1年目点検専門技術者による点検機器、部材、システムの初期不具合の点検
必要な補習作業
施工の不具合、システム初期不良の発見が目的
設置5年目点検専門技術者による点検機器、部材の劣化、破損の状態の確認
必要な補習作業
メーカー指定のある場合は精密点検を別途実施
設置9年目点検
(以後4年毎実施)
専門技術者による点検機器、部材の劣化、破損状態の確認
機器、部材の保証期間の確認
メーカー指定する消耗品の交換実施
設備更新時期の検討
設置20年目点検
(以後4年毎実施)
専門技術者による点検機器、部材の劣化、破損状態の確認
必要な補習作業
点検内容を確認し更新時期の検討
日常点検
毎月1回程度
台風、地震など後
火災、落雷などの後
システム所有者
または専門技術者
サイトの目視点検
異常が認められた場合は点検専門業者に依頼する
太陽光発電システムガイドライン 付属書B

特に9年目以降は4年毎の点検を指示しています。消費者庁の報告事例から部品の劣化が火災事故の原因となるケースが多く、配線および、制御部品は交換すべき時期を誤ると火災を引き起こす恐れがあります。

FIT法(固定価格買取制度)での太陽光発電保安要求項目

2012年から開始されているFIT法(固定価格買取制度)は設置にかかるコストを買取価格に上乗せすることで、設置者の経済的負担を軽減し、再生エネルギー設備の普及を促進させる施策です。

太陽光発電は10kW未満は10年間、10kW以上は20年間、認定時の価格が維持され買取価格は前年度の設置コストの推移を勘案して毎年更新されます。

2017年に大きな変更点があり、それまでに設置された発電設備も「みなし認定設備」とし、買取制度の対象設備は全て適用されています。

2017年改定の内容(50kW未満の発電設備の改定内容)

平成29年3月 経産省 改正FIT法による制度改正について より抜粋

1.認定制度の変更

平成29年3月 経産省 改正FIT法による制度改正について 申請方法の変更
  • システムへ申請後、設備設置者に申請内容の確認を行う(代行事業者が申請しても設置者に確認を行う)
  • 確認はメールにて行い、設置者が内容を承諾しないと認定審査を行わない
  • 設備設置者のメールアドレス登録は必須(重要な連絡は全てメールにて行う)

2.審査基準の改定(項目追加)

「適切に保守点検及び維持管理するために必要な体制を整えること」

  • 分割の禁止 : 1つの設備を分割して、規制の少ない小規模設備として申請はできません
  • 保守点検/維持管理 : 保守点検、維持管理の管理者を設置、保守点検/維持管理の計画が明確であること

「外部から見やすいように事業者名を記載した標識を掲げるものであること」

  • 20kW未満と屋根置き型は対象外
  • 設備配置図上に標識設置位置を明記する

「発電設備の廃棄その他事業の廃止する際の設備の取り扱いに関する計画が適切であること」

  • 事業計画に廃棄する際の費用を含める

「設備に際して要した費用、運転に要する費用、発電量に関する情報を経済産業大臣に提供するものであること」

  • 設置費用 : 設置し認定を申請する設備全てが対象
  • 運転費用① 10kW以上で住宅用以外の発電設備は全て対象
  • 運転費用② : 10kW未満、及び住宅用発電設備は経済産業大臣が求めた時に提出
  • 増設費用 : 増設しても10kWにならない場合は不要、それ以外は全て対象

3.事業計画の変更手続き

平成29年3月 経産省 改正FIT法による制度改正について 事業計画変更手続き改定内容
  • 軽微変更届を廃止
  • 事前変更届、事後変更届を追加
  • 廃止届はあらかじめ廃止届の提出を義務付け

4.事業計画策定ガイドライン

遵守事項のFIT法独自基準、関係法令基準に加え推奨事項を含めてガイドラインを設定

平成29年3月 経産省 改正FIT法による制度改正について ガイドライン記載の具体例

太陽光発電に関する項目

  • 民間のガイドラインを参考にし、適切な保守点検、維持管理を実施
  • 電磁法の一部が適用されない50kW未満も対象
  • 民間のガイドラインを参考にした、適切な設計・施工
  • 周辺環境への反射、騒音への対応

※民間のガイドラインとは「太陽光発電システム保守点検ガイドライン」を示します

50kW未満の全ての設備はガイドラインに沿った保守点検計画の事業計画反映が義務付けられています

5.旧制度認定者も対象

  • 平成29年3月31日までに認定された場合は「みなし認定」として適用(認定者は全て対象
  • みなし認定は事業計画を提出しないと適用取り消し
平成29年3月 経産省 改正FIT法による制度改正についてみなし認定事業計画提出方法

ご注意ください

みなし認定の対象者、平成29年(2017)3月31日以前に認定された設備の発電事業者は全て改正に適応した事業計画を提出しております。

改正以後のような、設置者への申請内容の確認はありませんので、代行業者の提出資料は設置者が提出したものとして受理されています。

改定部分に運用が対応していない場合は認定取り消しの処置も場合によっては発生します。

まとめー太陽光発電の点検は必要ー

これまでの内容から

  • 点検は全ての発電設備が対象
  • 全ての設備とは住宅用も含まれる
  • 設置後8年以降は事故が増加
  • 2017年以降も火災事故は頻発
  • 住宅用以外は年度毎で運用費用報告義務
  • 提出した事業計画の遵守は設置者責任

ご自身の設備はいかがでしょうか、対応できているのであれば問題ありませんが、

「まだ対応できていない?」「対応できているのか自信がない」「事業計画にそんな内容含まれていた?」「直ぐにでも対応したい」

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弊社スタッフより詳しくご確認させていただき、適切なアドバイスをさせていただきます。

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