太陽光発電の電力低下

発電量が下がるのはなぜ?

パネル表面の汚れ

屋根上では写真ほど大きく汚れることはほぼありませんが、平地置きの場合は風で飛散した異物が大きく付着する場合があります。

写真の場合はパネル内の数枚のセルが隠れており、1枚のパネルの発電量を下げていますが、全体から見ればそう大きくはありません。

局部でなく、砂などで全体的に汚れが溜まった場合は0.5〜2%程度下がりますが、住宅の場合は屋根の角度があるために、降雨時にほとんど流れ落ち、発電量への影響は微小です。

日照時間、外気温の上昇

1日の発電量は太陽がパネルに当たる時間よって変化しますが、日照時間が長ことが発電量の増加に必ずしも現れるわけではありません。地域によって違いますが気象庁の日照時間に対し0.6〜0.7倍が発電時間になります。発電時間は東海地区の三県ともに8月が最高値になっています。

参考:東海三県過去30年平均の月別日照時間と発電係数反映時間

温度変化でも発電の効率は下がり、スペック表の定格発電電力は25℃の時点での数値が表記されており、気温が上がると発電効率が下がります。(平均値 1℃あたり0.4%) 逆に気温が下がると能力が上がり、発電量も増加します。東海地区の30年平均の最高気温を見ると6月〜9月が25℃を超えており、発電効率が低下しています。

参考:東海三県過去30年間月別平均気温

また、パワーコンディショナーや、配線その他のロスも含まれるため定格発電量から実際の発電量は下がる傾向にあります。システム出力係数と言われ、実際の発電に対して0.7〜0.9倍に発電量が下がってしまいます。

パネルの経年劣化

発電量はパネルの劣化により低下しますが、メーカーの能力により様々で、年間1%以上下がるものもあれば、0.5%未満に抑え込まれているパネルメーカーもあります。また、パネルの素材形式によっても大きく変わります。

比較的単結晶は多結晶方式に比べて低下が大きいのですが、単結晶方式の方が面積あたりの発電効率が高いため、設置される率は高いです。

また、最近は面積あたりの効率は低いのですが、劣化に対して強いCIS、HITなどの種類もあり多種多様です。CISは単結晶に比べておよそ半分程度の減少率のため、長期間で考えると発電電力が確保できるとも考えられます。

参考までに、単結晶と多結晶の経年劣化、月度の温度による効率低下とシステム出力係数を計算した1kWの定格発電能力設備の1hあたりの発電量サンプルを作成してみました。

単結晶 定格1kWの1hあたり発電量
多結晶定格1kWの1hあたり発電量

多結晶の方が年数経過での低下率は低いのですが、発電量自体は単結晶の方が高くなります。平均的な数値を使用していますので、モデルによっては低下率が抑えられサンプルよりも発電量が大きくなるものもあります。

電圧上昇抑制

太陽光発電設備の中のパワーコンディショナーには規定以上電圧の上昇を抑制する仕組みが組み込まれています。売電するには送電線の電圧よりも高い電圧で自家発電する必要があります。これは水と同じで電気が圧力がたかいところから低いところに流れる性質を利用しての方法です。送電線は6600Vの高電圧をトランスという装置を介して家庭用の100V前後に調整して供給しています。

自宅に電気を引き込む場合は逆に供給電圧よりも低い電圧にすることで、家庭内に電気が自然と流れ込んできます。売電の場合はこの逆になるようにパワーコンディショナーが電圧を調整しています。

売電状態電圧
電圧上昇抑制

電気事業法で家庭内での電圧は101Vプラス・マイナス6Vに規定されており、最高電圧は107Vまでになります。

そのため、送電電線の電圧が107Vになってしまうと、発電した電力を送電線に流すことができずに売電ができなくなります。これが電圧上昇抑制の状態です。

電気の消費量が下がると供給される電力に対して、使う量が減り、その結果供給電圧の上昇が発生します。トランスからの距離が遠い場所、引込線からパワーコンディショナーまでの距離が長い、近所の電力消費量が極端に少ない、などの場合はこの減少が発生しやすい環境にあります。

電圧上昇抑制は一時的であることが多く、時間が経過すると解消する場合がほとんどですが、まれに周囲の電力事情の変化により頻発する場合があります。発電量のモニタリングで頻発が見られる場合は電力会社に相談して、電圧の調整をしてもらう以外には、根本的な解決方法がありません。

パネル自体のトラブル

問題があるのはパネル自体のトラブルの場合です。パネル枚数が多い場合には発電量の減少が目立たず、経年劣化と勘違いして放置され場合がおおくあります。

パネル表面に、何かの力が加わり割れてしまう ・・・・外的要因

近年多いのが、鳥などが落とした石やゴルフボールでパネルの表面が割れるケースです。表面が割れることでの発電量への影響は大きくはありませんが、割れた部分から内部の破壊に至る場合は大きく発電量を低下させます。

パネル内部のトラブル・・・・・・内的要因

パネル内部で異常が進行し、温度が上昇することをホットスポットと呼びます。温度上昇が継続するか、異常が進行して内部の電気抵抗が大きくなると表面や裏面に焼け焦げた痕になって出現します。表面や裏面に焼け焦げた痕が出る状態はかなり進行しており、放置するのは火災のリスクがあり危険です。

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ホットスポットは赤外線画像の温度判定で容易に発見できます。パネルの中のセルと呼ばれる一部のブロックが内部で異常を起こすと、多のセルから流れる電流に対して抵抗となり、発熱します。温度が200度異常の高温に達すると、表面のガラスを溶かしたり、焼け焦げた痕担ったりします。赤外線画像は表面に痕跡が出ていなくても、内部の温度変化を撮影するため、異常の初期段階でも検知が可能です。

通常は、セルの異常を検知してクラスタと言われるセルのグループをジャンプさせるバイパスダイオードという機構が備わっており、電気の流れを遮断して火災を防止しますが、長期間作動させるとバイパスダイオード自体の耐久性を超えてしまい、焼損する危険性があります。

バイパスダイオードの故障は、異常セルに電流が流れて高温になるリスクと、故障したバイパスダイオードの焼損と2つの発火要因ができ、火災へのリスクが大きく大変危険な状態です。

この場合はほぼ1枚分の発電量が下がり、住宅用発電設備などの枚数が少ない設備では大きく発電量が下がります。

その他にも、配線の劣化やパネルのろう付け接続部分の劣化などでも発電量は下がってくるため、定期的な点検を行わないと異常を放置してしまい、最悪の場合は発火等の重大な事故に繋がります。

パネルの表面の損傷も、住宅用太陽光発電設備は見えない場所に設置されているのがほとんどです。そのため通常の点検ではパワーコンディショナーの発電電流の計測データで点検しますが、内部の温度上昇は計測できず、経年劣化と捉えられる場合があります。

赤外線カメラを搭載したドローンなら表面の損傷から内部の温度上昇まで、同時に計測が可能であり、全てが可視化でき見落としがありません。住宅用の太陽光発電にはドローン点検が最適です。

発電量が気になったら、まずご相談を

これまでの中で、ご自宅の発電設備の発電量になにか変化がある、表にあてはめて計算してみたら発電量が大きく足りない、火災にならないか心配、などお気づきの点がございましたらご遠慮無く弊社までご相談ください。状態をお伝えいただければ、点検が必要な状態かどうかを頂いた情報からアドバイスいたします。

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